布団を干せた日

感じたことや映画・本の感想など

ウエストサイドストーリーを観に行った

エストサイドストーリー(18本目)

ネタバレ含みます!

 

話題作なだけあり、場内は満員に近かったです。

予告がすごく素敵で、私も観たくなって行ってきました。

 

ミュージカルが有名な作品。

アメリカ、ニューヨークが舞台。イタリア系(2世)のチームとプエルトリコ系(1世)のチームが縄張り争いをしている中、イタリア系チームの男性とプエルトリコ系チームのリーダーの妹が恋に落ちます。2人の間にある問題を乗り越えようとする二人ですが、争いは加速していく、悲しい結末が待っています。

 

恋に落ちた二人の関係性とラストはロミオとジュリエットに似てるなって思ったのですが、実際にロミオとジュリエットが元になっていることは有名な話だそうです。

 

良かった点

・服装の色で味方と敵を表した衣装。色の扱い方

1950年代の女性の服装、個人的にすごい好きなんですけど、この映画に盛りだくさんで見れます。

白人チームは青系、移民チームは赤系の服を着ています。

敵チームと恋に落ちる女の子は最初、「赤いドレスが良かった」と駄々をこねつつ白いドレスに貸してもらった赤いベルトでパーティーに行きます。その後のデートでは赤系のカーディガンを着ていましたが、大好きになってからは水色のワンピース、濃い青のワンピースと敵チームの色になります。途中でプエルトリコの子供たちが出てくるのですが、その子たちは割と白目の服装で、子供の頃は人種の差別や意識などはないが、だんだんと大人や社会から価値観を形成していく。そんなメッセージなども服装で表現しているのではないかと思いました。

 

・人種問題、性差別の再提起

今も残っている問題を再提起。この時代は露骨なもので、今はマシに見えるかもしれませんが、まだまだ根強い問題だと思います。

 

個人的に良かったシーンは、白人女性もプエルトリコの女性を嫌っているのですが、プエルトリコの女性がレイプされそうになった時、声を荒げて止めようとしたシーンです。人種を超えた男女の問題も描かれています。

 

そのほかにも、白人だけど、女性の体を持つことで仲間に入れてもらえない女性。

 

また、プエルトリコ人だけど白人男性と結婚した女性など、国と国同士だけではなく、男女やジェンダー、グレーの人たちの問題にも触れています。

 

プエルトリコ系の俳優さんたちのダンス

素晴らしかったです。きれきれ、ノリノリ。プエルトリコチーム、リーダーの恋人の方、女優さんの名前は、アリアナ・デボーズさんというかたらしいです。スタイル抜群で踊りも本当に素敵でした。黄色いドレスが似合ってて惚れ惚れしました。

 

・カメラワーク

戦い前、対立する敵チームが倉庫に入る際に重なる黒い影、上からの図。

戦い後、残った2人の遺体に警察の影が重なる、同じアングルの図。

印象的な構図のシーンも見所だと思います。

 

好きなセリフは、ここまで強い愛に正しいも正しくないもない、というようなセリフです。

 

縄張りに固執するあまり危険な行為に出る彼らに共感できないという人もいるかもしれませんが、そこで家族の問題を抱えつつ2世として生きてきた。学歴も職もないし、今の時代だったらケアが必要なティーンエイジャーの背景を考えると、場所に固執するのも少し理解できるかもしれません。そして、この辺は警察署でのミュージカルで歌われています。

 

敵対するチーム、チームを超えての恋愛、そして愛する人の死。古典的ですが、普遍的な人間の姿だからこそ、今もなお人々に受け入れられているのだなーと感じました。