トップガン マーヴェリック<感想>
トップガン マーヴェリック(60本目)
観てきました!
友人からオススメされなければ映画館に足を運ぶことはなかったと思います
映画館で観ることができて本当に良かったです!!!
めちゃくちゃ良い映画体験ができました。
観る前は「当時のトップガンが好きな人が見に行くんでしょ」
「1が微妙だったしな〜」
と思っていました。そう思ってる人、ぜひ見に行ってほしいです。
そして、IMAXで鑑賞することを強くおすすめします!!!
この映画、そもそもIMAXを想定したカメラで撮影されています
IMAXで観ることによって、トップガンの映像体験をMAXで楽しめると思います。
なにがそんなに良いの?というところに関しては
「映像体験」です
自分もトップガンの一員になったような、飛行機に乗っている気持ちになれます
もちろん、余分なもののない面白いストーリーがあるからこそ、没入できるのですが
ここまで乗った気持ちになれる映画はそうないと思います
だからこそ、画面いっぱいの映画館、大音量の映画館で観てほしいです!!!
ここまでの臨場感のある映像になっているのは、トム・クルーズの意気込みがすごいからだということをなんとなくユーチューブの制作映像などを拝見して思いました
トム・クルーズはじめ、他の演者さんも実際に訓練を受けて乗っている、そしてGのかかった表情、顔のたるみ全てが本物だとのこと
リアルをこだわり抜いて追求したからこそ、視聴者があそこまで没入できる映像になっていると感じます
そしてそれを映すことのできるカメラ技術
実際の飛行中を車内で撮影できるような高画質、小型のカメラの開発から始まったらしいです
車内以外にも、空を切る空気の流れ、ジェットで揺れる空気の歪み、細かく飛ぶ砂埃など、1では観ることのできなかった飛行機ならではの効果もしっかり観ることができます
レイトショーで観たのですが、興奮さめやらず、この日は他の情報をいれたくなかったのでレディーガガのミュージックビデオなどをみつつ就寝しました
いい体験をありがとう、トム・クルーズ
1を観てから行くことをおすすめします!
<以下ネタバレ含み、ストーリーの感想です>
↓
1と比べて、ダンチでストーリー構成がよかったと思います
1でもっとこうだったら〜と思うところを全て回収してくれましたし、1があってこその2。ここまできれいに1を超える映画も珍しいのではないでしょうか(最近ドント・ブリーズ2を観ました)
・マーヴェリックのキャラクターに厚みがでた。またトム・クルーズの演技がいい!
前作、ただの自信過剰な感じとか、無鉄砲な感じキャラだったのですが
落ち着いてかつ、誰かを思うゆえの勇気のある選択ができる人、というキャラに
冒頭から、無茶をする理由は「部署がなくならないため」と理由づけがあり
すんなり物語に入ることができます
誰かを死なせないための作戦を考え、反感する上司は自分の腕で黙らせる
そんなキャラがかっこよく、渋く優しげなトム・クルーズにぴったりでした
本人の性格のように思えるくらい
何があっても諦めず、解決策を見つけようとするマーヴェリック
初めて諦めるのは「親友の息子を残して、自分だけは助かれない」と自分だけ脱出をしない選択をするシーンです
ここも自分ではなく、大切な人基準なのにしびれますし、構図もかっこよかったです
・キスばかりの若者の恋愛から大人の恋愛へ
この2人の恋愛模様が絶妙に大人でよかったです
余裕のある絡み、開けられたドア、帰ってくる娘、娘からのマジトーン
・マーヴェリックの家族をもつことの葛藤
「もう離れないよ」とか、二人がくっついたり離れたりしている様子があったのですが、マーヴェリックの大切な人をもつ怖さや責任が描かれていました
ラスト、息子的存在、彼女の娘、彼女とのジェット機デート、山の向こうの夕日をバックに空を駆け抜けるところ、カタルシス最高です
・戦いの目的がしっかりしている
ミッション感含め、きちんと説明してくれているので、こちらもキャラクターたちと同じ気持ちになることができました
前作、トップガンで一位になるぞ!という目的が途中で戦いで勝つ、仲間を救うになるのですが、一位はどうなったの?そもそも一位になるにはどうすれば?なんで戦ってるんだけ?これどうなればいいの?今戦況がどうなってるの?と置いてけぼりになってしまうところがありせっかくの戦闘シーンも力をいれて観れず、ラストも一緒に喜べなかったんですけど、今作解決です!
また敵機の中の人の描写や、敵機との交流も少しあり、向こうの人を感じさせてくれる塩梅もよかったです
・空軍の子たちの層が厚くなっている!
陽キャ白人男性多めの空軍の子たちから、メガネキャラも女子もアジアの子たちもいると随分多様化
昨今に配慮したキャストかもしれませんが、どの子がどの子かわかりやすくなったのもあり、楽しく見れました
「いいタイミングでいけないんだから!」と親友の息子がヤンヤ言われるところで、「息子は女の子兵士のことが好きであっちも息子のこと好きだったのに、タイミングを逃してうまくいかなかったの?」「ここの恋愛ある?」と勝手に少女マンガ脳が働きましたが、ありませんでした
・空軍の他の人達にもスポットライト
パイロット以外にもレーダーを読む人、母艦で備える人、整備士、不時着を受け止めてくれる人
さらっとなんですけど、他の仕事の人との連携も描かれていたので、ラストシーンの母艦全員で喜ぶシーンや冒頭が活きてきたと思います
・海軍や飛行中の専門知識がしっかり描かれている
Gやマッハがどんなものなのか、飛行中のトラブル、操縦について、それがどれだけすごい技術かなど、しっかり説明してくれます
今回、マーヴェリックが教官としてトップガンの生徒たちに教えるという構図なので
視聴者も生徒気分で観ることができます
前作では、主人公がそもそもトップガンの凄腕パイロット、凄腕の仲間と競うという構図
だったので、いまいちそのへんがわからないまま進んでいかれて没入できないままだった
ところがありましたが、解決です!
・構図、色合いが印象的なシーンがしっかりある
冒頭無視して飛ぶシーン→人の頭上をかすめる飛行機、砂埃のシンメトリー
海軍のお葬式→空の青、制服の黒、帽子の白、シンメトリーの飛行機雲
軍基地→オレンジの色合い、左右シンメトリーの飛行機
海辺での2人→黒い海に白い制服、寄り添う2人、マーヴェリックの背中、彼女の腕
ラストシーン→画面の半分、斜めに飛行機の黒、向こう側にいる彼女の娘
息子的存在と整備からの彼女の娘からの彼女
・前作の踏襲もしっかりあり、ファンも嬉しい
ジャンバー、バイク、オープニング曲、浜辺のサービスシーン(前作でやけに長く、意味もなかったですが、ちゃんと説明も入り、画角もわざとらしくなくよかったです)
・エピソードのタイミング、切り替えが心地良い
映画の前半、後半の対比のみならず、こだわりぬいて前作との対比を感じる構成
(親友と乗っていた機体にその息子と乗る)
そして、「ここじゃないんだよな、このエピソード」がありません
考え抜かれていることがみえる脚本
・飛行技術の凄さ
背面跳びや、2機の凱旋落下、ミサイルの避けるシーンなど、、、
手に汗握る技の連発です
前作ではいまいちよくわからなかったところもとても分かりやすい構図で映されています
前作の時代を考えると、前作でも十二分のリアル感はあるのですがダンチです
<余談:好きなところ>
・窓から逃げるトム・クルーズ
・直角走りで親友の息子のもとに走るトム・クールズ
・助けに来た仲間の「乗客の皆様、まもなく当機は着陸態勢に入ります」というふざけアナウンス。ふざけているようにみえて、観客はまじで乗ってる気分になってるところだったので、このアナウンスによってエンディングを感じつつ、少しほっとできるという軽く見える割に絶妙な技
・戦闘本番の予想外の橋をくぐりぬけるところ
<まとめて>
視聴者が「トップガンっていうなら、これが観たいよね」ということを全てそれ以上のことをやってくれた感じの映画かなと思います
(ちょっと盛り込みすぎ?というシーンもありますが、ハリウッドなんでそのへんもいいかくらいです)
老いの立場のトム・クルーズと若者たち
最新飛行機と旧型飛行機
なめられるシーン(なめてるシーン)からの熟練の業でギャフン
若者への継承、繋がれていくもの
など、、、、カタルシスがとんでも映画です
娯楽をありがとう、という感じです
この映画で、感性がかわるとか、深い社会問題を学べるとか、情緒が揺さぶられて号泣ということはないですが
音と映像の映画という媒体、娯楽という観点では素晴らしいものだと思います